動脈硬化

 

 動脈の壁が厚くなり、血液の流れる内腔が狭くなる、また、動脈壁がもろくなりひび割れが入ることがあります。血液が流れにくくなり、血管がつまったり、破れやすくなるので大きな病気を引き起こす原因となります。
 血流が途絶えると、そこから先ヘは酸素や栄養が細胞に届かずに壊死するため働かなくなります。



日本人の死因(平成14年)

1位 悪性新生物
2位 心臓病 狭心症や心筋梗塞などの心臓病、脳梗塞は動脈硬化が原因となります。動脈硬化は大変重要な病気です。
3位 脳血管疾患


動脈硬化の危険因子

危険因子 説         明
加齢 年齢とともに血管は老化し、男性45歳以上、女性55歳以上は危険因子の一つです。
性別 男性に多い。
高血圧 互いに絡み合って動脈硬化を進行させます。これらが単独で発症した場合で動脈硬化の発症率は5〜6倍になり、4つの条件が揃っている場合は発症率は35倍にも高まるという調査研究結果が出ています。糖尿病の人は、高血圧や高脂血症を合併しやすいため注意しましょう。
高脂血症
糖尿病
肥満
喫煙 血管を収縮させたり、血管の壁を傷つけて動脈硬化を招く重大な危険因子です。
ストレス ストレスによって交感神経が興奮すると血小板機能が活性化して血液の粘度が高い状態が慢性化します。また、活性酸素の影響も誘因の一つなります。


糖尿病と高血圧

高血圧患者は正常血圧患者に比べてインスリンの効果が悪く、インスリン抵抗性の状態です。肥満や糖尿病、高脂血症も典型的なインスリン抵抗性状態にある疾患で、インスリン抵抗性があると動脈硬化が促進されることになります。インスリン抵抗性を強める内臓脂肪型肥満に注意を!!

また、糖尿病の人は高血圧になりやすく、発症率は糖尿病でない人に比べて約2倍といわれています。高血圧は三大合併症である腎症や網膜症にも悪影響を及ぼします。


動脈硬化を防ぐには

傷ついた血管を元通りにするのは難しいので、進行を遅らせることが治療の目的です。動脈硬化を防ぐには危険因子をひとつでも減らすことが大切です。

動脈硬化の種類

アテローム(粥状)硬化 大動脈、脳動脈、冠動脈など比較的太い動脈に起こる。
内膜にコレステロールなど脂肪からなるドロドロの粥状がたまって次第に肥厚して動脈の内腔を狭くする。
細動脈硬化 高血圧が関与して、脳や腎臓中の細い動脈に起き易い。
詰まったり、血管壁全体が破裂して出血する。
メンケンベルグ型(中膜)硬化 大動脈、下肢の動脈、頚動脈に起こり易い。
動脈の中膜にカルシウムがたまって硬くなり、中膜がもろくなって血管壁が破れることもある。


動脈硬化性疾患

脳動脈 脳梗塞、脳出血
冠動脈 狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患
大動脈 大動脈瘤、大動脈解離
腎動脈 腎硬化症、腎不全
末梢動脈 閉塞性動脈硬化症



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