糖尿病性腎症


 腎臓は身体に不必要な老廃物をろ過して、尿として排泄する重要な役割があります。その役割を担っているのが、糸球体という毛細血管が集まっているところです。細い血管は、高血糖状態では障害を受けやすく、腎臓の働きを低下させます。


糖尿病性腎症の病期


病期 詳細   ・   検査 治療
1 腎症前期 糸球体の中では高血圧になっている状態。
一般的な検査方法ではわからない。
血糖コントロールが重要
2 早期腎症 全身の血圧が上昇し始める。
尿検査でわずかなタンパク尿(微量アルブミン)が認められる。
血糖コントロールと血圧管理が重要
3 顕性腎症 高血圧を伴いやすい。
持続性蛋白尿が認められ、糸球体機能が低下する。
血糖コントロールと血圧管理
食事中の塩分、タンパク制限を行う
4 腎不全期 一般的な血液検査で異常が認められる。
尿タンパクが増加し血液中のタンパク質が低下。
血圧管理、塩分制限、低タンパク質食
5 透析療法 腎機能が廃絶。 人工血液透析、腎臓移植

 現在、日本では、新規血液透析導入者の約30%が糖尿病性腎症で、年々増加傾向にあります。
遺伝的な要因も腎症の発症進行に重要で、血糖コントロールの悪い人がみんな腎症を発症するわけではないのです。しかし、腎症を起こしやすいか起こしにくいかを判定できる手段はありません。

 尿検査で早期に微量アルブミンを検出できれは、治療によって腎臓の働きを改善させることができます。また高血圧を治療することで、腎症の進行を遅らせることができます。




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