糖尿病性網膜症


成人の失明原因の1位は糖尿病性網膜症で、年間約3000人です。

 糖尿病で高血糖状態が続くと、血管の壁や内側を障害します。最も影響を受けやすいのが網膜の血管です。
糖尿病は高血糖に気づかずいつ発症したのか定かではないため、糖尿病と初めて診断されたときには、すでに網膜症が進んでいることが少なくないのです。

日本の糖尿病患者の40〜50%が網膜症を合併しており、そのうちの2〜4%が失明すると言われています。
通常、糖尿病を発症して5年以後にでてくる合併症です。血糖のコントロールで予防、進行防止をすることが重要です。

糖尿病性網膜症の病期

病期 症状 自覚症状 眼底検査
1 単純型 毛細血管瘤、点状、斑状出血、硬性白斑、浮腫が観察される ほとんどなし 3〜6ヶ月に1回は検査が必要
2 前増殖型 単純型に、軟性白斑、血管閉塞が観察される ほとんどなし 光凝固療法は適応
1〜2ヶ月に1回は検査が必要
3 増殖型 病変がさらに進行し、硝子体へ血管の新生増殖が認められ、放置すれば硝子体混濁、網膜剥離をきたす 視力低下
最悪の場合は失明
光凝固療法が必要
硝子体手術も考慮
2週間〜1ヶ月に1回は検査が必要

注意すべきは、糖尿病と診断されたら、自覚症状がなくても、眼科で眼底検査を受けることが重要です。
糖尿病を放置していた人、網膜症が進み始めている人は必ず眼科医による定期検査を受けてください。
 



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