運動不足であると、ブドウ糖の利用が減るため血糖値が上がります。また、筋肉が減ることにより、脂肪が増えると、その結果、インスリンの働きは悪くなります。運動療法は、治療や予防に有効です。
しかし、重い心臓病、腎臓病、肝臓病、関節痛や、糖尿病、高血圧、高脂血症、肥満が重症の場合は運動療法は危険を伴います。実行にあたっては必ず主治医に相談し、指導のもと始めなければいけません。
ここでは、運動療法で注意するポイントを挙げておきますので、運動療法の具体的な指導は主治医にご相談ください。
<ポイント>
★現在、心臓病、安静時心電図異常、腎臓病、肝臓病などの重い病気のある方は運動を避けること。 |
★関節や骨に障害がある方は運動を避けること。 |
★動悸、息切れ、めまい、腰痛、関節痛などの自覚症状がある場合は運動を避けること。 |
★糖尿病が重く、血糖値250mg/dl以上、尿蛋白陽性、増殖性網膜症の場合は運動を避けること。 |
★体調がすぐれず、気分が悪い場合は行わない。 |
★りきむ運動(重量上げなど)は避けること。 |
★運動強度は強すぎないように(50%強度の運動に)。 |
年齢 | 50%強度運動時の心拍数(1分間) |
20歳代 | 126 − 130 |
30歳代 | 121 − 125 |
40歳代 | 116 − 120 |
50歳代 | 111 − 115 |
60歳代 | 106 − 110 |
★空腹時、食事直後の運動は避けること。食後1〜2時間後が良いでしょう。 |
★長期的な運動は、筋肉量や血流量を増やし、全身の細胞を活性化します。 |
★運動は継続することが大切ですから、無理のない、自分にできる運動を主治医と相談して決めましょう。 |